updated: 2008.11.29

2008/11/30~12/5 #2 SMOOTHNESS 触感←→オノマトペ ~触る・感じる・伝える~

開催概要

先端技術の進歩が、私たちの触体験を変える。
本年のテーマは「触感とコトバ」。
その題材として、表面の “SMOOTHNESS” を取り上げます。
触感を伝えるコトバ:オノマトペ(擬音語・擬態語)をヒントにさまざまなテクノロジーによる”SMOOTHNESS”の表現をお見せします。

会期 | 2008.11.30-12.05
併催:2008.11.30 触感表現ワークショップ
時間 | 13:00 ~ 19:00 (11月30日のみ10:00~20:00)
会場 |ZAIM 横浜創造界隈【ザイム】 別館 2Fホール
入場無料

主催 | 日本バーチャルリアリティ学会 触覚デザイン研究委員会
TECHTILE exhibition 2008 実行委員会
共催 | (社)計測自動制御学会 SI部門 触覚部会
協賛 | (社)日本表面科学会
(株)資生堂
EyePlusPlus, Inc.
ニッタ株式会社
協力 | 慶應義塾大学 SFC 筧研究室
東京大学 篠田研究室
電気通信大学 梶本研究室
東京大学 舘・川上研究室

展示作品


感じるタッチパネル
高崎正也、小谷浩之、多門良
埼玉大学大学院理工学研究科ガラスのような透明な板の表面に超音波をおこして、ざらざら感を表現するディスプレイです。指やペンでなぞるときの動作に合わせて超音波を制御するとつるつる~ざらざらを体験できます。
制御パラメータを調整すると粗さの違いを表現できます。ペンでなぞるタイプでは書き味のようなものが体験できます。透明な板を使うため、液晶ディスプレイと併せて使う事が可能で、タッチパネル・ペンタブレットのような使用方法も可能です。


空中超音波触覚ディスプレイ
岩本貴之、星貴之、篠田裕之
東京大学大学院 情報理工学系研究科 篠田研究室視覚は、光を送ることで離れた場所から見せることができます。聴覚は、音を送ることで離れた場所から聞かせることができます。しかし触覚は、実際にモノを用意して触らせるしかありませんでした。もし離れた場所から触覚を感じさせることができたら・・・。私たちが開発した装置は、超音波によって発生する圧力を利用して、何もない空間中に「モノに触った感じ」を作り出します。


Touch the Invisibles
渡邊淳司(科学技術振興機構 さきがけ)、草地映介、安藤英由樹(大阪大学大学院 情報科学研究科)Touch the Invisiblesの世界では、”見る-触る”の関係性が実世界と異っています。実世界では見えるものに触ることで、触った感覚が得られます。しかし、この世界では”見えない”ものに触ることができ、見えるものには触ることができません。作品では、モニタの中をたくさんの人が歩いています。この人たちは影のみで実体が見えません。このとき、彼らを指でなぞると、指腹に”触った感覚”が返ってくるとともに実体が現れます。一方、実体が見えたときに、彼らに触っても触った感覚は返ってきません。つまり、Touch the Invisiblesの世界は、見えない人にのみ触ることができる世界です。


「触り心地の響きあい」ワークショップ
渡邊淳司(科学技術振興機構、さきがけ)、 早川智彦(東京大学)、松井茂(詩人)私たち人間は、触覚を使った言葉を持っていませんが、触覚の抑揚(つまりは触り心地の変化)からも何らかのメッセージを受け取ることができるのではないでしょうか。
本ワークショップでは、たくさんの触覚テクスチャ片を用意し、それらの触り心地を分類し、触覚のメッセージを作ってみました。

ForceTile
筧康明、城堅誠、佐藤克成、南澤孝太、川上直樹、苗村健、舘暲ForceTileは、テーブル型ディスプレイにおける新たなタンジブルインタフェースです。これはテーブル上での位置や向き、IDに加えて、指によるインタフェース表面への力ベクトル入力を可能にします。投影される映像によりその姿を変えながら、「置く」「動かす」「くっつける」というタンジブルインタラクションと「押す」「つまむ」などのマルチタッチインタラクションが融合した直感的な映像操作を展開します。


触憶の箱
鎌田洋平、野見山雄太、久野崇文、碓井利宣、筧康明
慶應義塾大学筧研究室私たちはものを触るとき、無意識のうちに見た目でさわり心地を想像しながら触っています。
見た目から想像されるさわり心地と実際に得られるそれが著しく違うときどのような感覚を得られるでしょうか。
触億の箱はそのような視覚と触覚の関係が日常のそれとはまったく違うものになった世界を体験できる装置です。


face therapie
鈴木理絵子+鈴木泰博”触りかた”が変わるとヒトは美しくなる。私たちはヒトが美しくなる”触りかた~face therapie”を探究してきました。
そしてわかったこと、それは、触りかたを変えると触られている肌が変わるということ。鉄板を触るように触れると肌は鉄板のようになり、スムースな絹を触るように触れると肌は絹のようにスムースになる。この映像作品は様々な“触りかた”のカタログであり、facetherapieの探究の歴史でもあります。

Photo by Masaharu Hatta Nonscusurplime