updated: 2011.08.27

2011/8/21 シンポジウム「TECHTILEという考え方: 触感を表現する・触感で表現する」

山口情報芸術センター[YCAM]で行われる「YCAM InterLab Camp(ワイカム インターラボ・キャンプ)vol. 2」のテーマに TECHTILEが採択され、2年間の共同研究を行い、スタートとして研究者のみならず一般にも開かれた公開シンポジウムを開催します。
YCAMの研究開発チームであるInterLabと研究者・デザイナーが、今年度から2年間にわたる共同研究開発を通じ、触感を表現するための開発環境の構築と、アート、パフォーミングアーツ作品への導入について検証します。また、タッチングデバイスの普及などにより、近年注目が高まる「触覚」に関する技術と表現について、4名のゲスト(パネリスト)による活動事例の紹介と、技術と表現、テクノロジーとアートの双方の視点による議論を展開します。研究者とアーティストが一堂に会するシンポジウムを通じ、技術が見出す未来への思考を深めます。
山口情報芸術センター[YCAM]
http://www.ycam.jp/education/2011/03/techtile.html

概要

会期 | 2011.8.21 (日)
時間 | 14:00 – 18:00 (関連展示は13:00~19:30)
会場 | 山口情報芸術センター スタジオA
料金 | 入場無料
※要申込
※席に空きがあれば当日参加可)

タイムテーブル

13:00-
開場 (シンポジウム会場)

14:00-
1部 : TECHTILEとは
ディレクタとycaminterlabメンバからの本企画の紹介プレゼンテーション

2部 : テクノロジーセッション
渡邊淳司、 佐野明人 によるプレゼンテーション

-休憩

3部 : アートセッション
名和晃平、安藤洋子によるプレゼンテーション

4部 : ディスカッション
「触覚を表現する・触覚で表現する」
ゲストとモデレータ全員によるオープンなディスカッション

18:00
終了
(18:00予定, アーカイブ展示は19:30まで展示予定)

登壇者

パネリスト:

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名和晃平

1975年生まれ。京都市立芸術大学大学院美術研究科博士(後期)課程彫刻専攻修了。京都造形芸術大学准教授。
「ものの表皮」への意識から発し、独自の「PixCell = Pixel(画素) + Cell(細胞・器)」という概念を機軸に、感覚や思考のメタファーとしてのマテリアルを多様な表現に展開する。2009年より京都・伏見区にクリエイティブプラットフォームとして「SANDWICH」を立ち上げ、自身の作品制作から、auのデザインプロジェクト「iida」や、ミュージシャンのアルバムアートワークやPV、ステージセットなど、携わるプロジェクトは多岐にわたる。 近年の個展に『L_B_S』(メゾンエルメス8階 フォーラム、東京、2009)、『Synthesis』(SCAI THE BATHHOUSE、東京、2010)など。第14回アジアン・アート・ビエンナーレ・バングラデシュ2010最優秀賞。 2011年6月より東京都現代美術館で個展を開催中。
www.kohei-nawa.net
http://sandwich-cpca.net/

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安藤洋子

1989年、舞踊家の木佐貫邦子に出会い、本格的にダンスを始める。振付家、笠井叡、山崎広太などによる多数のダンス公演に参加。1997年より自作自演のソロダンス活動を開始。その傍ら、野田秀樹、作・演出のNODA.MAP公演、小澤征爾指揮によるロベルト・ルパージュ演出のオペラ、坂本龍一オペラ「LIFE」に出演するなど幅広く舞台で活躍。2001年には、ウィリアム・フォーサイスに認められ、フランクフルトバレエ団(2005年よりThe Forsythe Company)に入団。これまでにカンパニーの33作品を踊り、ザ・フォーサイス・カンパニーの中心的存在として世界の第一線で活躍中。同時に日本においても、自らの企画プロジェクトや外部カンパニーへのゲスト出演、振付けなど精力的に活動している。

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渡邊淳司

1976年生まれ。 2000年 東京大学工学部計数工学科 卒業。2005年 東京大学大学院情報理工学系研究科 博士課程修了(博士,情報理工学)。2011年4月より NTTコミュニケーション科学基礎研究所人間情報研究部 リサーチスペシャリスト。人間の知覚メカニズム、特に視覚・触覚の基礎研究及び感覚を表象するオノマトペの研究を行う。また、人間の知覚特性を利用したインタフェース技術の開発、その一般向け展示を行うなかで、人間の感覚と環境・社会との関係性を理論と応用の両面から研究している。 http://www.junji.org/
【主な著書】『いきるためのメディア -知覚・環境・社会の改編に向けて』(編著,春秋社,2010)『モノ学の冒険』(鎌田東二編,創元社,2009)
【主な展示】SIGGRAPH (2006,2007,2008,2009),文化庁メディア芸術祭(2006,2007,2008), ArsElectronica (2002,2004,2007-2009),日本科学未来館『感覚回路採集図鑑』(2009),東京都現代美術館『サイバーアーツジャパン─アルスエレクトロニカの30年』(2010),NTTインターコミュニケーションセンター [ICC]『ICCキッズ・プログラム2010』(2010),21_21 DESIGN SIGHT『佐藤雅彦ディレクション “これも自分と認めざるをえない”展』(2010)

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佐野明人

触覚研究(触知覚現象、触覚の錯覚)の産業応用に早くから取り組み、自動車メーカとの共同研究で、「触覚コンタクトレンズ」や「ソフトフィールシボ」を生み出してきた。触覚コンタクトレンズは、皮膚に密着して触覚を数倍に増幅させることができ、2004年度のグッドデザイン賞を受賞している。ソフトフィールシボは、プラスチックを柔らかく感じさせる触感デザイン技術である。また、 TECHTILE2007やナゴヤデザインウイーク2010のNDP×Tech of NIT展など、触覚研究の啓蒙活動にも積極的に取り組んでいる

モデレータ:

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仲谷正史

慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科リサーチャー
触覚研究者。2005年 ハーバード大学 Research Assisantを経て、2008年東京大学大学院情報理工学系研究科・博士課程修了。同年民間企業に入社し触感評価技術の開発に従事。2009年より慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科リサーチャーを兼任。TECHTILE の活動を通した触感デザインの普及に従事。

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筧 康明

慶應義塾大学 環境情報学部 准教授
2007 年、東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。科学技術振興機構さきがけ研究員を経て、2008 年、慶應義塾大学環境情報学部専任講師、現在に至る。指向性メディア、身近な素材をインタフェースとするインタラクティブディスプレイ、五感を用いた拡張現実感などに関する研究を行う。メディアアート分野でも、個人として、あるいはアートユニットplaplaxのメンバーとしてインタラクティブ作品を制作・発表している。2007 年より、仲谷、太刀川らと共にTECHTILE展の運営に参加。博士(学際情報学)。
http://www.xlab.sfc.keio.ac.jp/

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南澤孝太

慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 特任講師
2010年、東京大学大学院情報理工学系研究科・博士課程終了。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科・特任助教を経て、2011年より同研究科・特任講師。ハプティックディスプレイ、バーチャルリアリティ、テレイグジスタンスの研究に従事。博士(情報理工学)

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NOSIGNER
(太刀川英輔)

デザイナー
「見えない物をつくる職業」という意味を持つデザイン事務所NOSIGNERを立ち上げる。社会に機能するデザインを模索し、空間・プロダクト・グラフィックなど複数の領域で活動。科学・教育・地場産業のデザインプロデュースなど、社会的意義を踏まえたデザイン活動を続けている。 OLIVE PROJECT代表。
【主な仕事の実績】東京大学駒場リサーチキャンパス公開デザインディレクター(2007,2008,2009)
徳島県木竹工業協同組合デザインプロデューサー(2007~)